八ヶ岳西麓 二拠点生活

海外居住中にもかかわらず、八ヶ岳西麓での二拠点居住を目指している50代夫婦の土地探し、家づくり、二拠点居住準備を中心としたブログです。将来的には移住を予定しています。

家づくりで参考にしたもの

皆さんは家づくりをされる時に何を参考にされているのでしょう?

f:id:hippo-hippo:20240203113806j:image

Youtubeやインスタグラムなどで家づくりの情報や画像は溢れていますし、実際に家を建てられた方の経験談は参考になります。私も、おすすめ設備ベスト10とか、後悔ポイント◯選などを毎日のように見ていました。流行りの間取りや考え方、設備もすぐにわかるし、いつでも情報収集できるので便利。特に、設備系や内装デザイン、照明など映像で見た方がわかりやすいもので参考にしたものはいくつもありました。

一方で、あまりの情報の多さに圧倒され、その質も玉石混交であることを考えると、逆に情報に振り回されてしまうことも多々ありました。しっかりした軸でもう一度物事を俯瞰してみることも時には重要かと思い、しっかりとした見識をお持ちの設計者や工務店の書物やYoutube解説動画なども参考にしました。私がよかったなと思ったのは以下の方々です。

1. i+i設計事務所 飯塚豊先生

飯塚先生は都内で設計事務所を構えられており、初心者向けから設計者工務店向けの本まで著書も数冊あります。おそらく最も初心者向けの本がこちらー間取りの方程式。

https://www.amazon.co.jp/%E9%96%93%E5%8F%96%E3%82%8A%E3%81%AE%E6%96%B9%E7%A8%8B%E5%BC%8F-%E9%A3%AF%E5%A1%9A-%E8%B1%8A/dp/4767818605

 

面白いのは、間取りの本なのに、間取りを最初に考えてはいけないと主張されているということです。むしろ、大事なのは屋根であり、中間領域であり、それを最初に考えるべきであると。それらを踏まえて窓の位置と架構を考え、間取りは最後に出来上がったどんがらの空間に入れていく(あるいはもう間取りではなく全体をワンルームに近く住む)という普通とは逆の考え方。あるいは、最初に立面図を考えて、それを横に押し出すように間取りを考えるとも言われています。。窓からの光の採り入れ方(上部からを含む複数の方向から)、視線の抜け(距離の長い対角線方向に視線をとる)、窓の位置(隅に窓をよせる)なども本当に参考になりました。

多くの人は間取りから考え始めますが、そうすると家の形が凸凹になったり、いびつになり(耐震構造上も断熱性能上もよくない)、外観上も整わず(窓の位置や屋根の形が複雑になり雨漏りリスク)、コストも上昇する可能性が高い。むしろ、大きな箱から考え始める方がよいと。なるほどなと思いました。

Youtubeでも似たような動画を配信されていますので、本を買うまではというかたはYoutubeでも十分参考になるかとは思います。

www.youtube.com

 

2. 伊礼智先生

いわずとしれた著名な住宅建築家の先生。多くの著作や動画配信もありますので、参考にされている方も多くいらっしゃるかもしれません。伊礼先生は、常に居心地のよさとは何か、家の中にそういった場所をどうしたら作れるかという話をされています。人は何に居心地の良さを感じるのかというのは個人差があるかもしれませんが、窓を通じた視界の切り取り方、自然との対話と中間領域の重要性(これは飯塚先生も言われています)、素材の大切さ、天井の高さ(というか低さ)の大切さ、天井面や壁面を美しく見せることの大切さ、照明の重心を低く下げることによる居心地のよさ、などなど、オーソドックスではありますが、とても参考になる点が多かったです。

伊礼先生の「心地よさのものさし」という本は、写真も多くでてますし、図面や解説も詳しいのでおすすめ。

www.amazon.co.jp

 

3. モリシタアットホームの森下先生

Youtubeでかなりの頻度で定期的に住宅にかかわる幅広いトピックを発信されています。なんでも、あの温熱環境で有名な松尾先生の弟子らしく、飯塚先生とも親交があるようです。理論的な部分と経験的な部分のバランスが素晴らしく、あらゆるトピックに対して見解が示されている一方、必ずしも押しつけがましいわけではなく、どうしてそれが必要なのかという説明も丁寧にされるので、参考になる部分が多いです。たとえ先生の考え方と違ったとしても、納得感が常にあります。

 

その他、温熱環境や断熱に関しては、松尾先生、構造に関しては、構造塾の佐藤先生のYoutubeなども参考に見ていましたが、やや専門性が高いこともあるので、少し住宅に関する知識や興味がないと難しいかもしれません。

 

4.(番外編1ー照明計画)

照明計画に関する本はいくつかあって、数冊買ってみたりもしたのですが、正直、あまり参考になるものはなかったです。基本的な考え方としては、伊礼先生の言われるような、天井や壁をできるだけきれいにして、個別照明の採用で陰影を重視し、明るすぎず、光の重心を下げるということになるのかなとは思うのですが、照明メーカーのホームページですが、大光電機の住宅デザイン部のホームページやカタログが読み物として結構おもしろかったです。興味があれば、同部が出している本を購入してみるのもいいかもしれません。

www2.lighting-daiko.co.jp

5. (番外編2ー外構)

外構といっても、私が関心があるのは、カーポートや門柱ではなく、植栽なのでちょっと特殊ですね。私が手にしたのは、荻野寿也先生の「美しい住まいの緑 85のレシピ」と高田宏臣先生の「これからの雑木の庭」の二冊です。

www.amazon.co.jp

 

https://www.amazon.co.jp/%E6%96%B0%E7%89%88-%E3%81%93%E3%82%8C%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AE%E9%9B%91%E6%9C%A8%E3%81%AE%E5%BA%AD-%E9%AB%98%E7%94%B0-%E5%AE%8F%E8%87%A3/dp/4074485974

 

荻野先生はいろいろな建築家と組まれて外構を担当されており、伊礼先生とも一緒に仕事をされています。なんとも美しく羨ましい庭ですが、まぁ素人には無理ですね(笑)。写真だけいつも眺めています。