八ヶ岳西麓 二拠点生活

海外居住中にもかかわらず、八ヶ岳西麓での二拠点居住を目指している50代夫婦の土地探し、家づくり、二拠点居住準備を中心としたブログです。将来的には移住を予定しています。

家づくりでこだわったポイント

家をつくるに当たって皆さんこだわりのポイントってありますよね。例えば、家事動線、回遊動線、高断熱高気密、対面キッチン、外観などなど。これはこれでとても大事で、私たちも回遊動線、水回りの近接化、対面ペニンシュラキッチンなども大いに気にして家づくりをしてきました。でも、もう少し大きな原則みたいなところで重要だと考えてきたポイントをご紹介します。基本的にはどうやったら居心地のいい空間を作れるかという観点です。

(1) 視線の抜け

家の物理的な広さはもちろん大事なのですが、それ以上に体感的に広さを感じ、外部とのつながりを感じるために、自分たちが家のどこかにいるときにどのような景色を切り取れるのか、どの方向に視線を向けたいのかを常に考えて工務店さんと話してきました。例えば、玄関から、キッチンから、リビングに座っている時、階段から、和室から、そしてピアノを弾いているとき。いい景色を切り取れるとそれは居心地のいい場所にもつながります。

例えば、玄関からリビングに入ってきた時、対角線上にコーナーサッシを設けて視線を長くとる。

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リビングに座った時に北側の木々が視界に入るようにする。

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ピアノを弾いている時にまたちょっとした休息時に北側の景色を楽しむ。

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キッチンやダイニングから南側北側両方の広がりを感じる。

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和室は座った視点で窓を低くして外の景色を楽しむ。

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などなど。もちろん、都会の密集地などでは難しいこともありますが、家の環境でどこが一番気持ちいいところなのかを考えて窓を設けました。そういう意味では断熱的には不利ですが、わが家では北側の小川と木立に向かって多くの窓を設置してしています。

(2)光の入り具合

太陽は動いていますので、季節によりますがいろいろな方角、角度から光が入ってきます。家の中でも、複数の方角や高さから日光や反射光が入ってくると複雑な陰影と変化を部屋の中にもたらします。家の中心にあるリビングやダイニングには複数(できれば高さの変化も含めた3方向以上)の方角から明るさが取れるように考えました。北側は夏の朝夕の一時期を除き直射日光が入ることはありませんが、リビング南面や西面の力強い明るさを補完し、変化をもたらしてくれます。

(3) 天井の高さの変化

天井の高さに変化があるとなんだかリズミカルな感じがして広がりや空間の個性を感じます。わが家では、廊下やで洗面、寝室などの天井の基準は2.38mですが、リビングダイニングは勾配天井で最大5m超。

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ピアノの部屋は音響を考慮して3m超。

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でもその横にくっついている(奥に見える)在宅勤務用書斎とベンチのあるスペースはグッと低くなって2m強。

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2階の部屋は和室も含めて勾配天井で全体的に高さも抑えめでロフト風。

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そして玄関には上部に明りとり用の窓を設けた吹抜け。

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けっこう家の中をぐるぐる回っているだけでも変化に富んでいて楽しいです(笑)。

(4)できるだけ自然素材や質の良い素材でシンプルに

これは特に説明してする必要もないですね。床は無垢(あづみの松、一部水回りのみコルク床)、壁は白系の珪藻土、天井は杉板貼り。建具は収納や引戸は全て造作で。手に触れるところ、スイッチやタオル掛けなどはワンランク上(アドバンスシリーズや真鍮製など)のものを使用。

どうせ家具や家電を入れると色が増えてしまうのでアクセントクロス的なものは一切なし。皆さんが悩まれるクロスの選定やアクセントクロス、エコカラット選びなど一切関わらなかったので楽でした。

こうして見ると、先日ご紹介下飯塚先生や伊礼先生の考え方の影響を受けていますね。