八ヶ岳西麓 二拠点生活

海外居住中にもかかわらず、八ヶ岳西麓での二拠点居住を目指している50代夫婦の土地探し、家づくり、二拠点居住準備を中心としたブログです。将来的には移住を予定しています。

キッチンレイアウト考(2)

キッチンレイアウト考につづくキッチン話題の続きです。より具体的に私たちのキッチン周りの仕様について、少しお話ししたいと思います。まずは、下にある図面が我々のキッチンの間取りの拡大図です。

 

キッチン付近間取り

北側に連続した窓と収納カウンター兼作業台を設置し、ペニンシュラ型のキッチンをリビングダイニングに対面する形で設置しています。洗面所を通って廊下に出たところにある収納の一部を(日常的には使わない)食器棚やパントリーとして使用する予定にしています。キッチンからは2mほど移動しないと取りに行けないですが、非日常的な食器や毎日使わない食材の保管庫としては、無理やりキッチンに隣接するところにスペースを作らなくても、この場所でも十分機能するのではないかと思っています。

ペニンシュラキッチンは2階の渡り廊下のちょうど真下に位置していて、その部分は天井高2380㎜と少し低めですが、前面は勾配天井のLDに面していて、キッチンに立つとLDの勾配天井が見えておそらく開放感が感じられるような形(期待)になる予定です。そのままリビングの窓から南側の庭も見ることができます。では少しだけキッチンの特徴をご紹介します。

キッチンの仕様

キッチンはウッドワンのスイージーです。ちなみにカタログなどには併記して"su:iji"と記載されており、これは「スイージー」ではなく「スーイジ」ではないのかと妻が言っておりました。確かに。

私たちが採用したのは、スイージーではP型と呼ばれるペニンシュラ型のキッチンで、長さは2575㎜で奥行は900㎜です。長さは標準的ですね。キッチンの端から壁までの通路は約950㎜ありますので、冷蔵庫や洗面に向かう通路としては十分な幅を確保しています。キッチンの天板までの高さは850㎜で標準ですが、妻は平均より身長が低く、私は高いのでこういった場合の高さの調整はなかなか難しいです。ただし、高さ850㎜の場合には、キッチンメーカーによっては、海外製の食洗器が入れられないことがあります(ウッドワンは天板が薄いので入ります)。

ウッドワンの面材はすべて無垢材でNZパイン、メープル、オーク、ウォルナットの4種類から選べます(さらに色付けができる場合もあります)。床材があづみの松(パインは松の一種)なのと、あまりゴテゴテしたものが好きではない我々は、一番シンプルなNZパインのナチュラル(NZ20)を選んでいます。お値段も一番安い(笑)。

ウッドワン スイージーのカタログから

値段もこの順番で高く(NZパインが安く、ウォルナットが高い)なり、また、面材の硬さもこの順で硬くなります。したがって、針葉樹であるNZパインが一番柔らかい材になりますので、傷つきやすい可能性はあります。ただ、他の多くのシステムキッチンの面材がカラーボックスのような素材に模様をつけたメラミンやオレフィンのシートを貼ってあるだけなのに比べると、たとえ傷がついても(どこまでも木なので)気にならないかなと思っています。無垢材なので長期的には少し色が濃くなると思いますが、床材の松も同様に色が変化するはずなので、その両者の変化が楽しめるといいなと思っています。

取っ手もJ型掘込みで取っ手がないものから、ステンレスやアイアン、つまみ型のものまで幅広い選択が可能です。シンプル至上主義の我々はまたも取っ手がない掘り込み型を採用しています(そしてまた最も安い選択です(笑))。

我々は左側のJ型掘込みを採用 ステンレス以外にもいろいろあります

天板もステンレス、人工大理石、エンジニアストーンといろいろな素材が予算に応じて選べます。ステンレスも、バイブレーション、ヘアライン、エンボス加工と選べますが、質感は何といってもバイブレーション加工がいいですね。使っているステンレスもSUS304という高級な素材を使っています。丈夫さと耐久性などを考えて、また、マットな感じのステンレスに惚れて、バイブレーション仕上げのステンレス天板を採用しています。

ステンレス バイブレーション仕上げ ウッドワンカタログより

その他機器類は、日立のIH、日立のビルトインオーブンレンジ、タッチレス水栓、AEGの食洗器、渡辺製作所のアーチ形レンジフードなどを入れています。ちなみに、ダイニング側も収納になっており、ダイニングで使うような小物類や調味料、グラスやカップなどをこちらに収納しようと考えています。

採用したウッドワンキッチンの仕様一覧

北側の窓と収納カウンター

ウッドワンペニンシュラキッチンを除く北側収納カウンターは工務店さんに造作での製作をお願いしています。収納の図面と窓の配置は以下のようになる予定です。

北側の窓配置と造作収納カウンター

キッチン側にはAEGのフロントオープン食洗器とビルトインオーブンレンジが入る関係で、収納がかなり限られますので、調理器具や日常使う食器類のかなりの部分はこちらの造作の収納カウンターに収納する予定です。収納カウンターは小中大の三段引出で奥行650㎜にしてもらい、食器や調理道具に応じた収納量を確保するとともに、冷蔵庫の面がカウンターに比べてあまり飛び出てこないようにしています。また、収納カウンターとしてだけではなく、作業台としても使えるように上部をウレタン塗装してもらうとともに、コンセントを左右2か所設置してもらいます。さらに、炊飯器とコーヒーメーカーを置けるように引き出しスライド式の収納を左側に作ってもらうことにしています。ゴミ箱置場もこの収納カウンター左側に作ってもらうのですが、ゴミ箱の開口部はダイニング側を向いた正面ではなく、勝手口側の側面に設けるようにしています。というわけで、この収納カウンターはかなり多くの機能を期待されている期待の星です。

なお、ゴミ箱問題については、前にアップしたこちらもご覧ください。

hippo-hippo.hatenablog.com

カウンターの上部は図面からわかるようにほぼ全面窓になっています(幅2600㎜ 高さ1170㎜)。また、勝手口もガラス張りで設けてあります(幅690㎜ 高さ2000㎜)。サッシはいずれもトリプル樹脂サッシのAPW430になります。

北側ですので直接日光が入ってくることは期待できませんが、間接的な光が入ってきて、十分明るいキッチンになると思います。連続窓の右側はFix窓で、窓の開閉は、左側の窓と勝手口だけで可能になっています。奥行650㎜のカウンター越しに窓を外側に向けて開閉することはなかなか難しいのと、冬の寒さ対策として、この開閉可能な窓については、ツーアクション窓(ドレーキップ窓)を使うことにしました。ドレーキップ窓は、気密性が高く北海道などでよく使われている窓です。特徴としては、押し付けて窓を閉じるので気密性が高く、また、外側にではなく、内側に開くので、こういったカウンター越しから開ける場合にも開けやすいし、網戸を外側に固定できるので開閉のタイミングで虫などが入ることを気にする必要もありません。問題は、値段が通常のすべり出し窓に比べるとかなり高いということです。。。しかし、利便性と寒さと虫にはかえられません。。。

 

YKK APW430 ツーアクション(ドレーキップ)窓 YKKカタログより

なお、冷蔵庫はキッチンからの距離やリビングダイニングからの取りに行きやすさの動線などを考えて、キッチンから洗面所の動線とリビングダイニングからの動線が交わるところに置くことにし、特に隠すような収納場所にはしていませんが、冷蔵庫置場の上部は見えなくなるように板で目隠しを作ってもらうことにしてます。

キッチンの通路幅

キッチンと収納カウンターの間の通路幅については、キッチンを一人で使うか複数で使うか、他の回遊動線や冷蔵庫への動線の一部になっているかどうか、フロントオープンの食洗器を使うかどうか、などによっても変わってくると思います。通常よく言われる通路幅は、800㎜~1000㎜程度で、一人使うならなら800~900㎜程度、複数人数で使うなら1000㎜程度かそれ以上というのが標準的な考え方でしょうか。もちろん、通路幅を広くするとリビングダイニングへのスペースの圧迫になりますので、バランスも大事です。

我々のキッチンの通路幅は、1020㎜にしてもらいました。二人でキッチンに立つことがあるので、あまり狭い通路幅は避けたかったですし、ピアノ室から洗面所に向かう回遊動線の一部にもなっています。また、AEGの寸法図によると、フロントオープンの食洗器をフルに下まで開けると、フロントドア部分で650㎜くらいは必要なので、反対側の収納カウンターの引出しを開けることを考えたり、人が通ることを考えると、やはり1000㎜くらいは必要かなと。とはいっても、3人以上でキッチンに入ることは非常にまれですし、フラット対面キッチンで反対側からも作業できますので、ダイニングのスペースを圧迫してまで1100とか1200㎜の通路幅は必要ないかなというのが判断です。ただ、こればかりは、実際に使ってみないとちょっとわからないところはあります。

床(コルクタイル)

キッチンから洗面所、脱衣室にかけての水回りの床については、無垢材の床ではなく、コルクタイルを施工してもらいます。コルクタイルは、自然素材の一つで大変水に強く水回りには最適な自然素材の一つです。やはり、キッチンは水が垂れたり、食材が落ちたりすることがあるので、無垢材を使うことはちょっと不安ですし、キッチンマットは嫌いなので置きたくない。コルクタイルでなければ、選択肢としては、フロアタイルになるかなと思いますが、もし、予算があって、コルクタイルのテイストが嫌いでなければおすすめです。自然素材で水に強い素材は他にはなかなかありません。値段的には、我々が使う予定のあづみの松の無垢材よりもさらに2割くらい高いですが、(本物の)タイルを施工するよりは安いと思います。

我々が使うコルクタイルは、サンゲツのアクリルUV仕上げのものです。カタログからの抜粋です。アクリルUV仕上げやウレタン塗装仕上げであれば、日常のお手入れはほぼ掃除機で掃除するくらいで十分です。

サンゲツコルクタイル カタログから

Y工務店さんがサンゲツのコルクタイルがおすすめとのことだったので、私たちはサンゲツのコルクタイルを使うことにしましたが、コルクメーカーとしては、東亜コルクタイルさんも有名で種類もサンゲツよりも多く取り扱っています。個人にもサンプルを送ってくれますので、興味があれば取り寄せてみるといいかと思います。

コルクタイル|製品のご案内|東亜コルク株式会社

コルクタイルは水や汚れにも強く、お手入れも簡単なのでおすすめですが、デメリットとしては、価格が少し高いということ以外に、紫外線に比較的弱いというのがあります。私たちは、北側のあまり直接日光が差し込まない場所に使う予定なのであまり問題がないかと思いますが、もし日当たりのいい場所に使う場合には注意が必要かもしれません。実際に、コルクタイルを水回りに3年間使った方のブログがありましたので、ご参考までにリンクを貼っておきます。

【平屋の実例】コルクタイルは後悔する?【洗面、トイレ、キッチンの床に3年使用した結果】|ヒラヤスタイル

ただ、コルクタイルは、そのほとんどをポルトガルから輸入していますので、昨今の円安ユーロ高(ドルよりはましですが、ユーロに対してもかなり円が安くなっています)を考えると価格がさらに上がる可能性があります。

 

タオル掛け問題

ウッドワンのキッチンをシンプルにして、取っ手をなくし、掘り込み式にしたのはいいのですが、フラット対面キッチンを採用したこととあいまって、タオルやフキンをかける場所に困るタオル難民となってしまいました(笑)。キッチンや収納カウンターも無垢の木なので磁石もつかないし、ピンや釘なども打ちたくない。。。

そこで、タオルやフキンは基本的に調理時間中又は片付け中に使うものとして、使用中は天板において使い、使い終わったら別のところにすぐ”干す”ということにしようかということになりました。具体的には、勝手口の前の壁に森永というところのメーカーのタオルウォーマーを設置し、使用後はここに干す予定です。また、少しは暖かくなるので冬なんかは多少たすかるんではないかと。。。

森永のタオルウォーマーは、こんな感じです。

森永タオルウォーマー

デザイン的には、もうちょっとかっこいいものもあるのですが、なんといってもこのタオルウォーマーは比較的値段が安い(3万円程度)のと、消費電力も低いので実用性という意味では評価が高いです。勝手口スペースの裏に隠れる形なのでリビングダイニング側からは見えないし、実用性が一番かと。他のものは10万円以上するものが多いうえ、消費電力も一桁多いです。この電気料金高騰時にいくら便利でデザインがよくても消費電力の多い製品はなかなか使いづらいですね。