パキスタンの首都イスラマバード。それまでの首都カラチから50年ほど前に首都が移され、都市計画に基づいて作られたアジアでは珍しい計画的な街です。緑も多く、あちらこちらに公園があり、ちょっと見るとロンドンあたりにいるかのようです。
道路も広く、大きな渋滞もありません。街路樹も整備されていて、年月を経ていい感じになっています。以前は、キャンベラやブラジリアのような人工的な政治都市といった感じでしたが、最近は人口流入が続き、ITなどのビジネスも盛んなようです。
イスラマバードはヒマラヤから続く山岳地帯の終端部に位置していて、市内からもすぐに近くの山にアクセスできます。山頂近くにはレストランやカフェが点在しており、イスラマバードの風景や夜景を楽しむことが出来ます。今日はちょっとガスがかかっていて、視界は今ひとつでしたが、気持ちのいい週末のランチを楽しむことが出来ました。
イスラマバードには巨大なモスク、ファイサルモスクがあります。首都移転と同時期に設計建築が始まり10年かけて完成したそうです。内外合わせると10万人の収容力があるとか。内部には柱が一本もなく、広々とした空間が広がっています。
モスク近くの山の麓は高級住宅地。パキスタンで最も地価の高いエリアだそう。ちょっと近づくのも躊躇われるような大きなお家が並んでいました。
でもそこから車で5分とかからないところには、イスラマバードが首都になる前からあった小さな村があります。
イスラマバードの発展から取り残され、ほんのわずかの距離の間に巨大な貧富の格差が存在しています。公園やきれいで安全な街区、素敵なカフェなどはヨーロッパ的な香りを感じますが、やはりここはまだ途上国でアジアなのだと実感したのでした。