八ヶ岳西麓 二拠点生活

海外居住中にもかかわらず、八ヶ岳西麓での二拠点居住を目指している50代夫婦の土地探し、家づくり、二拠点居住準備を中心としたブログです。将来的には移住を予定しています。

長野県県の土地を探すー八ヶ岳エリア(3) 別荘地編

別荘地については、一時帰国中に30件ほどの別荘地物件を見てみました。各別荘地の管理会社の皆さんには大変お世話になりました。

別荘地については、上水道や舗装道路などの基本的インフラがしっかりしている点、不在時の点検など種々サービスが利用できる点(特に二拠点居住の際には重要)、生活上困った点やゴミ出しなどのサービス提供があること、定住者が少ないのでプライバシーが確保されることなどの良い点があります。

一方で、特に定住や二拠点居住を考えると、一定の管理費が必要となる点、上水道(下水道)が通常別荘管理会社により運営されているため高額な傾向にあること、樹木伐採や家庭菜園などについて別荘地規約で制約のある別荘地が多い点、伝統ある別荘地などでは年月の経過により樹木が大きく育っており(特に冬場の)日照に懸念があるケースがあること、定住者が少ないゆえに周囲に居住者がおらず夜間や晩秋冬季などでは寂しさを感じることもあることやコミュニティが作りづらいのではないかと思われること、一般的には集落よりも標高の高いエリアにあることから市街地へのアクセスが若干遠いこと、などのデメリットもあります。こうした点も踏まえつつ、各別荘地を見て回りました。以下は個人的感想です。

三井の森蓼科 伝統ある別荘地で管理や別荘地案内も非常にしっかりしており、下水道も完備!!しらかば平、あかまつ平、きすげ平といった私どもが物件を探していた比較的標高の低い地区(1100~1300mくらい)では、公共のバスや茅野市のオンデマンドバスなどの利用も可能。地区により所有権と借地権の物件があるが、価格、借地料、管理料も比較的リーズナブルな範囲。特に標高の低い地区は市街地にも近く、平坦なため、定住もしやすそうです。一方で、管理規約で樹木の伐採や家庭菜園の利用がかなり制約されており、家庭菜園を楽しんでみたいという方には不向き。また、特に標高の低い地区は開発されて年数が経っていることもあり、樹木がかなり大きく育っており、従前地権者の管理状況によっては、かなりうっそうとした状況になっているため(周辺の区画も含めて)現地を見て確認してみることが重要です。また、当初開発された区画は比較的面積が小さく、傾斜地などにやや無理やりに開発されたような区画もあり、やや設計思想が古い感じもします。我々が希望していた、所有権と借地権の物件が現地訪問の直前になって商談中になってしまったこともあり、ご縁はありませんでしたが、市街地の近くの利便性を享受しつつ、ある程度のプライバシーも確保して別荘的生活を楽しみたいということであれば、おすすめかと思います。

チェルトの森 三井の森蓼科からさらに奥にはったところにある鹿島が建設した別荘地。ゴルフ場とテニスコートが併設されており別荘所有者割引があるのでお好きな方にはいいかも。三井の森蓼科と違って、別荘地内の通過交通がないため、非常に静かで安心な感じがします(入口一か所だけで管理事務所あり)。鳴岩地区と流れ清水地区には下水道も完備。所有権と借地権が入り混じっていますが、300坪程度の大きさの区画が多く、値段的には三井の森蓼科と同程度か少し安い。借地料や管理費はほぼ同じ程度です。管理も比較的しっかりしていそうですが、奥まったところにあるためか、定住者は三井の森蓼科よりも少ないようで、10月終わりの夜間(平日)に別荘地内を運転してみましたが、電気のついた家は数えるほどしかありませんでした。静かな点は大変よいですが、少し寂しさを感じる方もいるかもしれません。また、別荘地への市街地からのアプローチが集落地をいくつか通っていくことになるので、気分的に長く感じます。別荘地もかなり大きく、敷地内にはいってからも区画までかなり距離があるので、ちょっとスーパーまでといっても時間がかなりかかりそうです。標高も少し高めの1200~1500m程度ですので、冬は少し大変かもしれません。鳴岩地区は比較的新しいので木々も小さいですが、流れ清水地区などは区画によってはかなり樹木が成長しています。日照も含めて確認するといいかと思います。ここは、静かに別荘的生活を楽しみたい人にはおすすめです。私どももよい区画物件があり悩みましたが、あまりに静かすぎるとの少し奥まりすぎということから、最終的には却下することにしました。

三井の森八ヶ岳 同じ三井の森系列の原村にある別荘地。おなじ三井の森系列だがなぜか管理費はこちらの方がかなり高いので要注意。下水道もなし。価格的には坪1万円くらいであり、300坪前後の物件が多数あります。標高はかなり高く1300~1500mくらいありますので、冬はかなり寒いかと。定住されている方もあまり多くはなさそうです。別荘地内道路は基本舗装されていますが、上部の方はそれなりに傾斜もあるので、よく区画をご覧になることをお勧めします。原村は基本西傾斜なので、多くの区画も西側に傾斜していますので、取付道路の方角によって建て方が変わってくるかと思います。かなり標高の高い位置にあるのですが、チェルトの森とちがって、原村中心部や富士見町に行くのに集落地を通過する必要がなく幅の広い道路を通ることができるので、気分的にはそれほどの距離を感じません。ただ、これといって特徴がない感じでしたので、現場を見て、ピンとくるものがあればというのが正直なところです。ここでは2区画ほど見ましたが、(理由もはっきりしませんが)ここに住んでみたいという気持ちにならなかったので、見送りとしました。

八ヶ岳中央高原(アルピコ) 三井の森八ヶ岳の少し下に位置する別荘地。ここの特徴は何といっても、一部の地区に下水道が完備されていることと、開発されて日が浅いので木が若く、別荘地であるにもかかわらず十分に日照が確保できそうな区画が多いことです。全体的に他の別荘地に比較して非常に明るい雰囲気です。ただ、販売(仲介)価格、管理費ともかなり高めで、ご予算とよく相談する必要があります。うちは予算があわず諦めました(笑)。

富士見高原別荘地 おとなりの富士見町にある別荘地。町が管理に関与しているので、管理費や上水道料金が非常に安く、維持管理費が安くすみます。区画的には200坪程度の土地が多く、他の周辺別荘地に比べると少し小さな区画が多いのと、傾斜地がかなり多いので、平坦地を探されている方は物件が限られます。ただ、価格的には安い区画も多いです。また、かなりの歴史があり樹木(カラマツ中心)が相当大きく成長しています。区画によっては全く手入れされていない区画もあり、周辺全体が鬱蒼としているエリアもありますので、自身の区画だけでなく周辺部もよく見る必要があるかと思います。町が管理に関与しているということで管理費が安いのはいいのですが、道路の凸凹や所有者不明の区画があるようなところもあり、少し管理が十分でないところも見受けられるような印象を受けます。また、かなりの区域が土砂災害警戒区域に入っており、気になる人には注意が必要。私たちが希望した区画も、その区画そのものというよりは周辺の区画に問題があるように見受けられたのと災害区域内に一部入っていたので、見送ることとしました。

海ノ口自然郷 八ヶ岳の反対側東側の野辺山にある旧西武系の別荘地。自然環境が素晴らしく、また、植生も大変豊か。下水道はありませんが、浄化槽の一括管理も含めて管理はしっかりしています。また、八ヶ岳高原ロッジというホテルが別荘地内にあり、質の高い食事がとれるほか、素晴らしい音楽ホールもあり、ピアノを弾く妻は絶賛しておりました。(被害はいろいろあるようですが)鹿が別荘地内を歩いていたりしています。自然を楽しむという別荘地という意味ではここが一番かなとも思います。ただ、スーパーなどの利便施設まで遠く、信号なしでほぼ走りっぱなしで30分以上かかります。標高も高いので、冬の寒さは八ヶ岳西側よりもさらに厳しそうです。定住されている方も20世帯ほどいるようですが、年をとってからの定住という意味では厳しいかなという意味で素晴らしい別荘地でしたが、あきらめることとしました、なお、生協の宅配は使えるようです。

というわけで、かなりの別荘地物件を見ましたが、日照、管理規約、利便施設、維持管理費などいろいろな要素を考慮すると、これでという物件には出会えませんでした。