八ヶ岳西麓 二拠点生活

海外居住中にもかかわらず、八ヶ岳西麓での二拠点居住を目指している50代夫婦の土地探し、家づくり、二拠点居住準備を中心としたブログです。将来的には移住を予定しています。

断熱性能

建設予定地は、八ヶ岳西麓の標高約1100mのところにあります。冬は相当に気温が下がるとのことで、暖房計画の前提として、断熱性能は気になるところです。実施設計図によれば、外壁部分の断熱材は、高性能グラスウール16Kの105mm充填断熱、屋根は同じく高性能グラスウール20Kの210mm、基礎はポリエチレンフォーム50mmとなっています。特に付加断熱などはしておらず、標準的な断熱でしょうか。

床下断熱ではなく基礎断熱となっており、OMソーラーで暖められた空気がダクトを通じて床下に送られる仕組みになっています。玄関土間、勝手口土間、ユニットバス下部も断熱欠損とならないよう断熱材を施工してもらうことになっています。

窓は、基本的にトリプル樹脂サッシのYKKのAPW430ですが、リビングの部分だけ、複合樹脂サッシのAPW330になっています。玄関ドアは、窓無しのD50イノベスト。複合樹脂枠仕様です。

近年は省エネ性能の説明義務が課されていますので、工務店さんからも外皮平均熱貫流率、いわゆるUa値の資料をいただきました。上記の条件で、計算して頂いたUa値は、0.34を少し切る値になりました。現在ある省エネ性能の基準は以下のようになっています。

長野県は地域区分としては、おおむね3または4地域に属していますが、八ヶ岳地域は3地域になります。0.34弱というUa値は、おおむねHEAT20のG1とG2の中間に位置していますので、いわゆる現在においては最低限の省エネ基準である0.56はもちろんのこと、ZEH基準も上回る断熱性能です。もちろん、高断熱住宅を目指してHEAT20のG2やG3を満たしている住宅やパッシヴハウスのように非常に高断熱な住宅もありますが、付加断熱をしない方式としてはかなり良い数値なのではないかと思います。

Ua値を上げるだけでしたら、最も熱損失率の高い窓を小さくしたり、極端な話窓を無くしてしまえば数値は改善します。ただ、それでは外とのつながりを欠き、生活の質は確保されません。また、Ua値は家の外側と内側の熱の伝導の程度を示しているだけなので、OMソーラーのように太陽熱を取り込んだり、窓から日射取得する熱量などは考慮されていません。コストをかけて付加断熱などをすることがコスパがいいかというと、必ずしもそういうわけでもなさそうです。Ua値は便利な指標ですが、実際の生活実感と必ずしも一致するわけでもなく、唯一絶対の目標でもないので、設計や冷暖房計画と併せてバランスのよい家になるといいなと思います。